どっちが正解?

さとる氏のブログのランキングにランクインしてしまい、とまどいを隠せないわさびです。
mixiでも同じエントリーを書きましたが、こっちにも貼っておきます。



先日、正月特番で『ギャンブルのための数学』みたいな番組をやっていた。フジテレビ系の深夜番組だったと思う。それも最後しか見ていないのだが、最後の問題がどうも納得いかない設定だった。



プレイヤーの前にA,B,C,D,Eの5つの箱があり、その中の1つに100万円が入っている。その中から1つを選んで、その中に100万円が入っていれば賞金獲得というゲームだった。
ただし、このゲームには、どの箱に100万円が入っているかを知っているゲームマスターがおり、プレイヤーが選ばなかった4つの箱のうち、100万円の入っていない箱を3つ空けてしまう。
ここで、ゲームマスターは『さて、ここにあなたたちが選んだ箱と、もう1つの箱があります。今ならもう1つの箱に変更してもいいですよ』と言った。
さて、箱を変更した方がいいのだろうか、それともそのままの方が良いのだろうか?という問題だった。



いきなり解答を書いてしまうが、番組では、『変更した方がよい』ということだった。なぜなら、最初に選んだ段階で、当たりを選んでいる可能性は20%であり、選ばれなかった方に当たりがある可能性は80%ということになり、それは箱3つを空けても変わらない。だから、最後の選択で変えた方が4倍も当たりやすいのだ!という結論だった。



この答えは自分が考えていたものとはまるっきり違っていた。自分は『変えない方がよい』というのが正解だと番組の解答を見た後でも考えている。なぜなら、マスターが最後の選択をさせる時の条件が明らかでないからだ。
確かに、数学的には番組の解答は正しいのかもしれない。しかし、縛りが緩すぎて正確な解答とは言えない気がするのだ。いかなる時にも(たとえば10000回やったら10000回とも)最後に変えるか変えないかの選択をさせるという条件があれば変えるのが正解だが、この問題ではこのような設定はなかった。
では、マスターがこのような最後の選択を持ちかける意味は何だろう?100万円を取られたくないから持ちかけるものである(と考えるのが普通だと思うのだが)。
仮に、プレイヤーが最初に選択した箱がハズレなら、マスター側からこのような選択を持ちかける意味はない。逆にプレイヤーが最初に選択した箱が当たりの箱であれば、このような選択をさせることでプレイヤーはハズレの箱に変えてくれるかもしれない。この選択は、どの箱が当たりか知っているマスターにとって、普通に使えばプラスにはなってもマイナスにはならないはずだ。



ということで、マスターがどのような条件で最後の選択を提案してくるのかがわからないと結論はでないはずだ。だから番組の答えは間違いである、数学的には正しくともギャンブルとして正しくない、としたいのだがどうだろう。思うところがあればコメントしてほしい。(もちろん普通のコメントでもいいですよー)